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みおしえ
1月 『人生の三大美』
〈人生の三大美の大切を弁えたる者は
毎日これを実践するが故に
永遠に幸福と健康に包まれて楽しからん〉
私たちは、「生き甲斐ある人生を送りたい」「幸福健康に恵まれたい」と、それぞれ願いをもっています。しかし、人間の知恵だけでは、どうしてもその願いは叶えられません。そこで宗教の門を潜(くぐ)り、神仏に祈りを捧げ、願いを叶えようとします。
御神尊様は、「神に祈りを捧げつつ最も大切な事は、御教えに槌(すが)り、その実践から全ての念願を成就せよ」と諭されます。その道が、〈人生の三大美〉なのです。
それでは、〈人生の三大美〉とは何かを学び、その実践によって、願って止まない幸福健康の毎日を過ごしましょう。
〈三大美とは(人生の代表的な三大美)
1心の美
2生活の美
3人格の美
1邪気邪念のない穏やかなる精神状態を
心の美という
2人間関係に於て 喜びと笑顔で
平和と円満なる生き方をする生活状態を
生活の美という
3人を憐れみ 人を導き 人を助けて
一人一助で共に住みよき社会を造らんとする人柄を
人格の美という〉
人生における代表的な〈三大美〉とは、〈心の美〉〈生活の美〉、そして〈人格の美〉で、その一つ一つが具体的に示されています。
一つめの〈心の美〉とは、邪気邪念のない穏やかな精神状態のことです。誰にでも自我があり、その人特有の性分(心の癖)を持っているため、ちょっとした事で感情的になり、邪気を出してしまうのが人間です。そんな自我と性分(心の癖)を十二分に理解した上で、感情を調整し、我の念を抑制するのが信仰です。
そして二つめの〈生活の美〉とは、何事も喜び、誰にでも笑顔で接して、平和で円満な人間関係が営まれている生活状態のことです。家族や社会の人々との関わりの中で生きている私たちは、関わるすべての人だちと、平和で円満に生きていくことが、生活を美しくしていくのです。
最後に三つめは、人としての生き方を知らず迷っている人々を〈善隣の道〉に導き助けることで、誰もが楽しく生きていける住みよい社会づくりに精進する。そんな徳を積む人柄を〈人格の美〉と言います。
〈人生の三大美〉の中でも〈人格の美〉は、生き甲斐ある人生を全うするに欠かせない美です。〈心の美〉と〈生活の美〉によって運命を開いたとしても、それはあくまで個人的な幸福にすぎません。御神尊様は、世界全体が平和である社会的幸福をめざさなければならないと諭されているのです。
〈山海草木の美は見飽けども
人生の三大美は見飽かずして
幸福健康の美となって そのすがたを現わす
故に汝等今日より 人生の三大美の実践に
毎日を献げてすべての人と共に楽しめ〉
自然は、四季を通じて様々な美しい色合いを見せてくれます。秋の紅葉などは、錦秋(きんしゅう)と言われるほど様々な色の美しさで感動させてくれますがいしばらくすれば見飽きてしまうものです。
しかし、〈人生の三大美〉は見飽きることがありません。なぜなら、人間の心は毎日違う変化の色を見せ、実際に幸福健康という美となって、その姿を現すからです。
そこで、毎日の生活を〈人生の三大美〉の実践に励み、すべての人と楽しく生きる。これが、御神尊様が切に願われる「善隣の園」なのです。
〈人間にして 人生の三大美を知らず
よし知るとも これに反逆すれば
不幸病気の絶ゆることなく その生涯や憐れなり〉
〈人生の三大美〉は、天地自然の道理であり、人間の生き方そのものです。したがって、〈人生の三大美〉を知らなければ、当然、幸福健康に恵まれることはありませんが、知っていても、それに反逆した生き方をすれば、不幸病気に悩まされ、憐れな生涯を送ることになります。
日々、〈人生の三大美〉の実践に精進していくことが肝心です。
〈神に救いを求むる憐れなる汝等よ
汝等 神に助けられんには
反省以て三大美の足らざりしを悟り
今日より 直ちに三大美の実践を大切として
自ら幸福健康への道を行きて助かれ〉
神に助けていただくためには、これまで心と生活と人格の美しさを忘れた生き方をしていなかったかを反省しなければなりません。そして、それに気づいたならば、直ちに心を入れ替え、生活のあり方を改善し、徳を積む生き方に方向転換する。
この実践によってのみ、幸福健康への道が開かれるのです。
〈学はなくとも
富はなくとも
顔の美はなくとも
人生の三大美を弁え
これの実践に忠実なる者は
その生涯や幸福健康に飢ゆる事なく
永遠に神に守られて楽しからん〉
人間は皆、〈神の子〉として平等に新生命を与えられています。故に、学歴や財産や容姿に関係なく、〈人生の三大美〉を忠実に実践さえすれば、永遠に神に守られて楽しい人生を送れるのです。
本年は、〈慈眼〉の言霊のもと、立教70年をめざして一人一助に精進を重ねていく年です。どうぞ〈人生の三大美〉を念頭におき、「善隣の園」の顕現に邁進してまいりましょう。
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