善隣教 
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今月の言葉
みおしえ
 7月『人間の運命と
      人間関係』
 6月『汝の中の
      汝の発見』
 5月『調和の生活』
 4月『三義』
 3月『汝等常に
   歩くが如くあれ』
 2月『信仰心の具現』
 1月『人生の三大美』
12月『言葉の大切』
11月『人生の三道』
10月『寛大』
 9月『人間の運命と
      人間関係』
 8月『人間関係の
        調和』
 7月『神を
    よろこばせよ』
 6月『行く事が先か
    着く事が先か』

<バックナンバー>
一.運命について
 1.運命の実相
 2.運命の理法
 3.心と運命
 4.生活と運命
 5.病と運命
二.生命について
 1.生命の業
 2.生命と愛
 3.生命と新陳代謝
 4.生命と縁
三.人生について
 1.人生の目的
 2.人生の価値
四.信仰について
 1.信仰の本質
 2.神と人
 3.信仰生活
五.みうた
 1.親心
 2.家族
 3.病
 4.善隣信仰
 5.人生
六.箴言
 1.心もよう
 2.処 世
みおしえ
 1.運命転換の道
 2.己に願う
 3.喜びは生命の糧
 4.心身のいとなみ
 5.慈悲と慈愛
 6.明暗と喜悲
 7.おかげと帰依
 8.人生の謎 
 9.神の説き給う道 10.人生の喘ぎと
    神の喘ぎ
11.信仰と修行
 
みおしえ

7月 『人間の運命と人間関係』

 今月は、〈人間の運命と人間関係〉の御教えから、さらに〈新陳代謝〉の尊さを学んでまいります。

〈人間運命は 人間関係のよしあしに依って生まる〉

 〈世に知る事多しといえども 運命の如何なるかを知るより大なるはなし〉と御諭(みさと)しいただく御神尊様は、20年の御行を通して、運命の根本原因を探求し続けられました。そして、〈心は運命の製造者にして 生活は運命の製造所なり〉の御教えをもって、私たちを運命苦から救っていただいているのです。
 そこで、見つめ直すべきは「生活」です。生活とは、人間が起きて働いて食べて寝るまでの一日中の心の動き、体の一挙手一投足に至る動く状態のことを言います。人間は一人で生きることはできず、人間関係の中で生活しています。
 つまり、人間の運命には〈人間関係〉が密接に関わっているということです。人間関係を善きものにしているか、悪しきものにしているか。幸せも不幸せも、そのどちらかによって大きく姿を変えていきます。
 それでは、運命を幸せなものにするためには、どのような心をもち、生活をすればよいのでしょうか。

〈人間生涯の運命を幸いならしめんには
 心中に邪曲りを持たず
 常に人間関係を和やかにすることなり〉

 一生を幸せに生きるためには、心に何の邪曲りもなく、すべての人との人間関係を和やかにすることです。
 御教えに、〈心中に邪曲りを持たず〉とありますが、御神尊様は、「幡(わだかま)り」をあえて解り易く〈邪曲り〉を表されました。なぜなら、心に何かしらの幡りがある状態とは、邪気が曲がりくねって絡まった状態であると捉えられたからです。
 言われた一言に引っかかり、為された態度を許しきれないままで過ごしていると、いつの間にか心に邪気が満ち、がんじからめになって、ほどけなくなった状態が、まさに〈邪曲り〉なのです。このような状態では、人間関係を和やかにすることはできません。
 人間関係を和やかにするためには、とにかく心中の邪曲りをスッキリと処理してしまうことが先決なのです。

〈心中に邪曲りを持つか 持たざるかに依って
 その人の運命自ずから決まる〉

 生涯を幸せにできるかできないかは、心に〈邪曲り〉を持つか持たないかで決まります。
 人間なら誰でも邪気を出すことはありますが、その邪気を出した後が問題です。邪気が曲がりくねって〈邪曲り〉にまでならないよう、一刻も早く処理することが大切なのです。

〈心中に邪曲りがあれば
 人間関係 面白からず 楽しからず
 自然 不幸病気の発生する〉

 もし、心中に邪曲りをもったままでいると、どうなるのでしょうか。まさに川に杭が刺さって抜け切れないでいると、その杭にゴミが引っかかって澱んでいくように、心の中で何かに引っかかったままだと、自然に心を閉ざしてしまい、心から人と関わることができなくなります。
 そうなると、自ずと会話は減り、表情も暗くなるので、どうしても人間関係が面白くも楽しくもなくなります。そうなれば、毎日が暗く悩ましい生活になり、運気は下がっていき、果ては不幸病気を発生させてしまうのです。
 それでは、不幸病気の真の原因は何なのでしょうか。それが、次の御教えです。

〈悪癖の翻弄 精神的襖悩 生活の乱れ等に依って
 人間関係を断絶すれば
 これが必ず不幸病気となる〉

 運命には、「三大作用」があります。その三つの作用とは、その人の性分(癖)である「性格」、その人の心の持ち方である「精神」、そしてその人の暮らし方である「生活」です。この性格と精神と生活が、その人の運命を左右しているのです。
 つまり、自分中心のわがままな性格を出して人間関係を面白くないものにする。すると、人間関係が断絶し、いつまでも精神的に悩み続けてしまう。その結果、暗く悩ましい生活になり、楽しくない毎日を過ごす。これが、不幸病気の原因です。
 直ちに、不幸病気となる自分の性格を改善し、精神を建て直し、生活を明るく楽しくしていきましょう。そうすることが、運命を幸福健康にしていく最大の秘訣なのです。

〈運命開拓の妙法は 人間関係の改善に依って
 平安なる生活 円満なる生活をすることなり〉

 人間は誰しも未完成な存在です。未完成な者どうしが、互いに合掌して心を通わせ、磨き合うのが信仰です。信仰によって人間関係を改善し、毎日の生活をすべての人と平安で円満にしていく。それが〈運命開拓の妙法〉なのです。
 そのためには、やはり祈るしかありません。祈るからこそ、自分の命の源流を感じ、生かされていることに感謝できるようになります。そうして誰に対してでも感謝できるようになれば、誰とでも平安で円満な生活を送れるようになるので、自ずと運命が開拓されていきます。

〈汝等今日より
 夫婦の関係 親子の関係 家族の関係
 社会の人との関係を穏やかにして
 毎日の生活関係を明るく楽しくせよ
 必ず神の救いあり〉

 今日から、夫婦・親子・家族、さらには社会のすべての人との人間関係を穏やかにしていけるよう努めましょう。そのためには、包み隠さず何でも語り合える関係になること。そして、いつまでも悩まず、囚われている事があれば早く切り替えて、陽気な心になることが大切です。
 〈新陳代謝〉の法則のままに、毎日を明るく楽しく生きる処に、神は無限の救いを注いでくださるのです。